結婚指輪より冷蔵庫に金をかけよう

本来この場で変わったエッセーやお気に入りの本を紹介するが今回ばかりは自分が「主役」だったちょい嬉しいストーリー(完全に個人話)をきっかけにフランス特有の結婚観について語ろうかと。

婚活サイトやお見合いサービスなど結婚が多種多様なビジネスを編み出しながら日本では昔から非常に重視されている。20代の女性は特にそれを意識させられ、こういう早い段階で焦りを感じる独身キャラが出てる物語は腐るほど多い。まあ恋愛は絶対に上手くいくものだったら週刊誌の定期購読者の大好物の不倫話がなくなるし、恋愛ドラマだって無展開で最終回を迎えてしまうから作家には楽な分、視聴率は悲惨な数字になるだろう。

フランスも晩婚化も非婚化も数十年前から割と進んでいるのに関わらずそれほどに問題視されないような気がする。きっとそれは少子化がまだ社会現象として浮上してないからだと思う。この国では出会い系アプリを使いまくる遊び人野郎と尻軽女子しかいない訳でもないし。「結婚」というのはただ単純に形が変っててきたからだ。男女などのカップルが正式に結ばれず同棲を始め家庭を築くいわゆる「事実婚」が主流になっただけだ。なぜ結婚しないとかいうのは既に同棲をしていてそのメリットが感じられない上、お金も手間もかかる「面倒だ」と思われがちだから。

祈りすら聞いてくれない神の前でなぜ誓いの言葉を発声しなきゃいけないのかと疑問に持つ人も多いだろう。

個人的に交際して6年目の相手とつい先日結婚することになったが、会場の冷蔵庫が故障してしまったせいで、その日のために選別したシャンパンや白ワインが全部台無しでゲストたちと赤ワインで乾杯せざるを得なかった。ハプニングの多い韓流ドラマですら見れない展開で神にちゃんと様付けすれば良かったと後悔してる。

Noisette Press 102号 (2022/07)

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